解説
日常業務において、Web上での情報収集や定型的なタスク処理に生成AIを活かす場面が増えてきています。Googleが発表した新しいAI機能「Skills in Chrome」は、この流れに対応する仕組みです。
従来、Web上の特定の情報を比較したり、深い分析を行ったりする場合、同じ指示文(プロンプト)を毎回手動で入力する必要がありました。しかし、Skills in Chromeを使えば、その最も役立ったAIプロンプトを「Skill」として保存し、ワンクリックで再利用・実行できるようになります。
これにより、ブラウザ上の複数のタブやページにまたがるような高度なワークフローの構築が、格段にスムーズに行えるようになる点が注目されます。本機能は生産性向上ツールですが、その利用範囲が広がることでセキュリティ面での注意が必要となります。
ポイント
- Google Chromeに、再利用可能なAIプロンプト「Skills in Chrome」が追加されました。
- これにより、Web上での定型的なタスク(比較、計算など)の指示文をワンクリックで保存・実行し、作業効率を高めます。
- 本機能はセキュリティ対策を組み込まれており、ブラウザ内の複数の異なるタブやページにまたがる高度なワークフロー構築を支援します。
情シスへの影響
Google ChromeのAI連携機能(Gemini in Chrome)を利用するユーザーが大幅に増加し、業務における生成AIの使用事例が増えるため。
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利用環境の変化:全社的な生産性向上策の一環として、従業員がより高度なプロンプトを頻繁かつ多岐にわたるウェブコンテンツで利用するようになる可能性があります。
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ID/アクセス管理への影響:AI機能を利用した情報抽出やタスク実行を通じて、機密データや個人情報を含むWebページへのアクセスが増えるため、それらに対するセキュリティポリシーの検討が必要です。
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ログと監査:どのユーザーが、どのようなプロンプト(Skill)を使って、どのサイトで情報を取得・処理したのかという利用ログを把握できるかどうかが重要になります。詳細な行動追跡や監査ログの収集・分析機能の強化が必要になる可能性があります。
影響範囲
Google Chromeブラウザを利用するすべてのユーザーおよびデバイス。Gemini in Chromeを利用する設定、およびユーザーが作成・保存したSkill(プロンプト)。
重要度
★★★☆☆
対象者
- セキュリティ担当者
- M365管理者
- Entra管理者
- ヘルプデスク担当
優先度
早めに対応
優先度の理由
本機能自体は新しいユーザー向けの生産性向上ツールですが、利用が広がることで「どのように機密情報を扱うか」という観点でのセキュリティリスクが増大します。現在の情報ガバナンスポリシーやAIツールの利用ガイドラインを見直し、従業員への周知徹底を行う必要があります。現時点で設定変更は必須ではありませんが、展開前に方針決定が必要です。
確認手順
- Chromeの設定画面にてGemini in Chromeの機能が有効化されているか確認する。
- IT部門内で使用例として想定されるプロンプト(Skill)をリストアップし、機密性の有無と取り扱いのガイドラインを作成する。
- 利用ログから、AI Skill実行時におけるアクセスしたページの内容や実行された操作に関する情報を取得・監視できるかをテストする。
- 社員向けに「AIによる情報処理」の際の適切なデータ取り扱いルールを文書化し、トレーニング計画を策定する。
推奨対応
- 全社的なAIツールの利用ガイドラインを見直し、「Skill」として保存されたプロンプトを通じて機密情報を処理する場合の承認フローや記録義務を設定してください。
- 情報漏洩防止のため、Chromeの設定において、特定の種類のウェブサイト(例:個人データを含むローカル環境)からのAI機能の使用を制限するポリシー策定を検討してください。
- 利用が増加した場合に備え、プロンプトが経由したURLや処理されたデータの種類をキャプチャし、監査ログとして記録できる体制の構築を進めてください。
出典・公式情報:
Google Chromeの新機能「Skills」 AIプロンプトの“毎回手打ち”を不要に
本記事は、上記の公開情報をもとに、情報システム担当者向けに要点・影響・確認ポイントを整理したものです。脆弱性対応・製品仕様・更新情報は変更される可能性があります。実際の対応前に必ず元記事・公式情報をご確認ください。
