解説
本記事は、次のバージョンのWindows Serverの長期サポートチャンネル(LTSC)のプレビュービルドが提供されたことをお知らせするものです。このプレビュー版には、デスクトップエクスペリエンスやサーバーコアといった複数のインストールオプションが含まれており、データセンター向けや標準エディションに加え、Azureエディション(VM評価のみ)も利用可能です。
特筆すべき機能として、NVMe-oFのサポートが追加され、これは従来のストレージプロトコルとは異なる、高速なネットワーク経由でのSSD通信を可能にします。また、以前から技術検証が進められているReFSブートも有効化されています。
ただし、本プレビュー版を利用する際はいくつかの重要な制約と注意事項があります。具体的には、特定の古いビルドからのアップグレードはサポートされていないため、最新の推奨ビルド(29531以降)を用いたクリーンインストールが必要となります。また、信頼性を確保するため、フィードバックを通じて改善への協力を求める姿勢が強調されています。
本プレビュー版は製品としての完全な安定稼働を保証するものではなく、実際の運用環境での利用は推奨されないため、これらの情報を踏まえたうえで導入計画を立てることが重要です。
ポイント
- 次のWindows Server LTSCのプレビュービルドが公開され、データセンター向けの新機能やエディションが含まれている。
- 主なアップデート内容は、高速通信プロトコルであるNVMe-oFのサポートとReFSブートの実装である。
- 現行環境からのアップグレードはサポートされておらず、利用する際は最新版でのクリーンインストールが必要となるため注意が必要だ。
情シスへの影響
【ビルドアップグレードに関する制約】
以前の特定のバージョンのWindows Server vNextプレビュービルド(26525やそれ以前)からのアップグレードはサポートされていません。
新しいプレビュービルドを利用する場合、必ず最新推奨バージョン(29531以降など)によるクリーンインストールを実施する必要があります。古い環境からの移行を試みると、仮想マシンが起動しない、またはライブマイグレーションなどのクラスタ機能に影響が出る可能性があります。
【新技術の導入】
NVMe-oF (NVMe over Fabrics) のサポートが追加されたため、ネットワーク経由でのストレージ接続要件や設定方法について調査が必要です。これにより、より高速かつ効率的なリモートストレージ連携が可能になります。
【潜在的な問題と対応】
今回のビルド(29558)では、クリーンインストール時にThin Provisioningが失敗する既知の制限があります。これは今後のリリースで修正される予定です。
重要度
★★★★☆
対象者
- 管理者
- セキュリティ担当者
- ネットワーク管理者
優先度
計画的に対応
推奨対応
- 本機能が必要な場合、まずプレビュー版ではなく安定した評価環境(テスト用VMなど)で動作検証を行う。
- 既存の重要なサーバーは、クリーンインストールが求められるという点を考慮し、十分なバックアップ戦略とロールアウト計画を策定する。
- NVMe-oFなどの新機能を利用する際は、ネットワークインフラおよびストレージシステムの最新仕様との整合性を確認すること。
出典・公式情報:
Announcing Windows Server vNext Preview Build 29558
本記事は、上記の公開情報をもとに、情報システム担当者向けに要点・影響・確認ポイントを整理したものです。脆弱性対応・製品仕様・更新情報は変更される可能性があります。実際の対応前に必ず元記事・公式情報をご確認ください。
