解説
セキュリティ分析官が脅威を調査・対応する「ライブ応答」の現場では、スクリプトや各種ツールの準備と迅速な対応能力が求められます。これまでこれらの必要な資産は、実際にアクティブなセッション中にアップロードする必要があり、管理が難しく、行動までに時間がかかるという課題がありました。
今回、Microsoft ディフェンダーのライブ応答ツールにおいて、より能動的かつ効率的にセキュリティチームがスクリプトやファイルを管理するための「ライブラリ管理」機能が提供されます。この新しい一元化されたインターフェースにより、分析官はもはやアクティブなセッションを待つ必要がなくなり、ポータルから予防的にすべての調査ツールを整理できます。
具体的には、ライブ応答用のスクリプトやファイルを調査の場外でアップロード・管理できるため、より良い準備が可能となり、チーム全体の連携がスムーズになります。また、事前にファイルやPowerShellスクリプトなどをアップロードするほか、ポータル内で直接スクリプトの内容を閲覧してロジック検証ができるようになりました。さらに、古いものや不要になったものは簡単に整理・削除でき、管理しやすい状態を保てます。
さらに注目すべきは、Copilotによる機能強化です。Copilotがライブラリ内のスクリプトを自動分析し、その意図や振る舞いを理解するためのサポートを提供するため、未経験のツールでも安心して調査を進められるようになり、エラー削減と信頼性向上に繋がります。
ポイント
- ディフェンダーのライブ応答機能にライブラリ管理機能が追加され、調査用スクリプトやファイルをポータルから事前に一元管理できるようになった。
- アクティブなセッションを待つ必要がなくなり、事前にツールをアップロード・整理することで準備と効率性が向上する。
- Copilotによる自動分析サポートが加わり、未経験のスクリプトでも意図や動作を理解しやすく、調査の精度を高める。
情シスへの影響
【管理体制の改善】
これまでライブ応答に必要なスクリプトなどの準備に制約があったが、ライブラリ管理により、事前のツール収集・整理・バージョン管理を一元的に行うことが可能になる。
【調査効率の向上】
必要なスクリプトを都度アップロードする手間がなくなり、ポータル内で内容確認(プレビュー)やCopilotによる分析ができるため、緊急時でも対応までの時間短縮と精度向上が期待できる。
重要度
★★★★☆
対象者
- セキュリティ担当者
- M365管理者
優先度
早めに対応
推奨対応
- ライブラリ管理機能の仕組みを理解し、調査に利用するすべての標準スクリプトや参照ツールを一括してアップロードする。
- チーム内で使用している各種スクリプトについて、Copilotによる分析支援機能を積極的に活用し、動作検証およびリスク評価を実施する。
出典・公式情報:
Introducing library management in Microsoft Defender
本記事は、上記の公開情報をもとに、情報システム担当者向けに要点・影響・確認ポイントを整理したものです。脆弱性対応・製品仕様・更新情報は変更される可能性があります。実際の対応前に必ず元記事・公式情報をご確認ください。
